ISO9000の概要(ISO用語集参照) HOME 技術資料室 技術用語 ===================================== |
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1. | 規格の目的:顧客を継続的に満足させること そのために必要な「品質マネジメントシステム」を構築し、実行し、改善すること |
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2. | 実行方法:実施すべき必要項目(要求項目=shall項目ともいう)は規格に決められているが、それをどのように行うかについては各「組織」(会社) 自身で最適な方法を決めれば良い | |||
3.規格の言葉の定義 | ||||
1) 契約関係 (2000年から各名称が変更になっている) | ||||
2) shall、should、may、notes | ||||
shall:規格の要求事項であり、必ず実行することが求められる項目 should:実行が好ましい項目 may:実行しても良い項目 notes:単なる解説事項 |
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4.「品質マネジメントシステム」の構築 |
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1) | 規格の「要求事項」に従って、「品質マネジメントシステム」を構築し、文書化し、実施し、維持・改善すること | |||
2) | あるプロセスを外部に委託する(アウトソーシング)場合はその管理を確実に行うための方法を品質マネジメントシステムに明記すること | |||
3) | 文書には品質方針及び品質目標・品質マニュアル・手順・管理方法・必要な記録を含むこと | |||
4) | 品質マニュアルにはその適用範囲・手順・プロセス間の相互関係などが記述されること | |||
5) | 文書管理は、承認・レビュー・更新・再承認、変更・改廃版の識別管理、配布管理が確実に実行されるよう文書化された手順を確立すること | |||
6) | 記録は識別・保管・保護・検索・保管期間・廃棄に関して手順を作成し、文書化すること | |||
5.経営者(トップマネジメント)の責任 |
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1) | 法令・規制要求事項及び顧客の要求事項を満たすことの重要性を社内に周知させること | |||
2) | 品質方針を自ら設定し、品質目標を確実に設定させること | |||
3) | 顧客の要求事項が明確にされ、満たされていることを確実にすること | |||
4) | 品質方針が会社の目的に対して適切であること、要求事項への適合及び品質マネジメントシステムの継続的な改善を明言し、会社全体に周知させ、自ら診断(レビュー)すること | |||
5) | 品質方針と整合性のとれた品質目標を各部門・階層で設定させ、達成度が判定可能にすること | |||
6) | 管理責任者を任命し、品質マネジメントシステムに必要なプロセスの確立・実施・維持をさせ、実施状況・改善の必要性を報告させ、全社に顧客要求事項への認識を徹底させること | |||
7) | 品質マネジメントシステムの適切性・有効性・変更の必要性を定期的に自ら診断・記録すると共に、必要に応じてマネジメントシステム及び製品の改善及び資源の投入を行うこと(マネジメントレビュー) | |||
6.資源の運用管理 |
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1)人的資源の評価・確保と教育・訓練を行って記録を残すこと 2)設備(インフラストラクチャー)の整備を行うこと 3)作業環境の整備を整えること |
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7.造り込み(製品実現) |
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1) | 製品に対する品質目標及び要求事項を明確化し、検査・合否判定基準を明確にすること | |||
2) | 製造プロセス及び製品が要求事項を満たしていることを実証するための記録を残すこと | |||
3) | 製品に対する要求項目として、顧客の要求事項・用途に必要な要求事項・製品に関する法令や規制要求事項・その他の要求事項を明確にすること | |||
4) | 製品に対する要求事項に関して、変更の有無確認・製造能力の再確認などの見なおし(レビュー)を行い、この結果の記録を残すこと | |||
5) | 要求事項に変更があった場合は、関連する文書を修正し、関連社員に周知徹底させること | |||
6) | 製品情報・引き合い・契約・クレーム・コンプレーンに関する顧客との効果的なコミュニケーションの方法を明確にし、実行すること | |||
7) | 購買品(素材・副資材・設備・等)の供給者が要求に合った製品を供給できるかどうか、能力の評価基準を設けて選定し、評価結果を記録に残すこと | |||
8) | 購買品に関する情報を明確にし、必要に応じてプロセス・設備・品質マネジメントシステムに関する要求事項を課すること | |||
9) | 購買品が規定した要求事項を満たしていることを確認するために必要な検査方法を定めて実行すること | |||
10) | 造り込みの管理状態として、製品特性情報と作業手順の利用、適切な設備と検査機器の使用、検査作業の実施、出荷管理が規定通りに実施されていること | |||
11) | 製品の性能が検査できない特性に関しては、造り込み条件の確立をし、妥当性を確認すること | |||
12) | 全製造工程において製品を識別し、記録を残すこと(トレーサビリティー) | |||
13) | 製品は納入されるまで適切に識別・包装・保管・保護されること | |||
14) | 製品が決められた要求事項に適合しているかを判定するための検査項目・検査機器・検査方法を確立し、検査機器に関しては定期的に校正し、記録すること | |||
15) | 検査機器が不適合であることが判明した場合には、この機器でそれまでに検査した製品に対し適切な処置をとり、結果を記録すること | |||
8.監視・監査・改善(測定・分析及び改善) |
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1) | 顧客満足度情報の入手方法を決め、活用方法を決めて情報を把握しておくこと | |||
2) | 品質マネジメントシステムが各要求事項に適合し、効果的に機能しているかを監査するために、監査プログラムを策定・文書化し、定期的に社内監査(内部監査)し、記録すること | |||
3) | 内部監査で発見された不適合は確実に処置し、その結果の検証及び報告を確実に実行すること | |||
4) | 造り込み条件を監視し、製品の適合性を確保するために適宜修正・是正処置をとること | |||
5) | 製品が要求事項を満たしていることを適切な段階で監視し、測定すること | |||
6) | 合否判定基準への適合判定結果の記録を残し、その判定者を明記すること | |||
7) | 不適合品の処理に関する管理・責任・権限の手順を文書化すること | |||
8) | 不適合品は一旦除去した後、顧客の判定による特別採用、或いは廃棄等の本来の目的に向けられぬよう処置をし、記録を残すこと | |||
9) | 品質マネジメントシステムの継続的な改善を評価するために適切なデータとして顧客満足・製品要求事項への適合性・製品特性・供給者情報等を収集・分析すること | |||
10) | 品質マネジメントシステムの有効性を継続的に改善すること | |||
11) | 不適合の再発防止策として、不適合の内容確認・原因の特定・再発防止策の検討・決定と実施・結果の記録及びこれらのレビューの手順を確立し、文書化すること(是正措置:再発防止) | |||
12) | 不適合の発生防止策として、起こり得る不適合及びその原因の特定・防止策の検討・決定と実施・結果の記録及びこれらのレビューの手順を確立し、文書化すること(予防措置) | |||
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