品質クレームへの対応      HOME 技術資料室 技術用語
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1.検査体制に関しては(「表面疵検査体制」参照)

2.クレームへの対応
1) クレームを受けて対応することはいやな仕事ですが、一方クレームを出す顧客の側もいやな思いをしていることを忘れないでおく必要があります。
いやな思いをしながらも、今後同じことを繰り返して欲しくないから、言って来るのだということをまず肝に銘ずることが大切です。

 
2) 一番怖いのは何も言わずに転注されることです。例えば、レストランで料理がまずかったり、対応が良くなかった場合、黙って二度と行かないのと同じです。
 
3) クレームは的確・誠実に対応すれば、却って顧客の信頼を獲得する絶好のチャンスとなり得ます。
 
4) 最も避けなければならないのは、同じトラブルを繰り返さないことです。原因追求をして再発防止の歯止めを十分に行うことが非常に重要です。
 
5) クレーム発生時の緊急対応
(1) まずはすぐに顧客に出向く
(2) 顧客の言い分を良く聴き、実体調査の許可をもらい、誠意ある対応を約束する
(3) 現場で状況を正確に把握・確認する(不具合内容・推定原因・不良対象在庫の量・等)
 
6) 顧客の要求内容と不具合内容の実体を把握して対策をとる
(1) 顧客との契約仕様の確認、契約書又は注文書に当該クレーム品質項目に関する仕様が記載されているか確認する。当該クレーム品が契約仕様を満足していない場合は、直ちに持ちかえって再発防止策の検討を行う。
 
(2) 顧客の要求レベルを再確認し、必要に応じて契約内容を見なおす
@契約仕様を超えた要求の場合は、技術的・経済的に可能であれば、契約仕様を見直すが、必要に応じて価格の改定・限界サンプルの交渉を行う
A契約仕様に明記していないが、今後必要な性能であれば、Aと同様の対応をする
 
(3) 不具合品の発生原因を調べる
@母材に存在する不良(鉄鋼メーカー起因疵・搬入までのハンドリング疵・板厚不良・材質不良・等)
A材料充当不適合に起因する不良(材質充当不適合・板厚充当不適合・等)
B加工技術・品質管理に起因する不良(加工疵・寸法間違い・形状不良・梱包不良・ラベル張り間違い・ハンドリング疵・等)
C受注〜出荷までの各種指示ミス
 
(4) 再発防止策を確立する
@母材起因の場合、鉄鋼メーカーとの折衝となる
A自社内起因の場合
 *設備上の対策:設備改善・工程能力の検証
 *人的ミス:再教育・業務マニュアル作成・品質管理規定の見なおし
 *作業標準の不足:検査作業の追加・特別管理の設定

 
(5) 顧客への状況説明
特に再発防止対策
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