DDS制御の概要 (Digital DC Servo)    HOME 技術資料室 技術用語
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1.鋼板コイルの切断方法
 鋼板コイルを連続的に一定の長さに切断して切板製品に加工する剪断ラインには、以下の2通りの種類があります。
1)刃物が固定されており、切る瞬間に鋼板を止めて切断する「ストップカット(Stop Cut)」方式
2)刃物を鋼板と同期させて移動させながら切断する「フライングカット(Flying Cut)」方式
 最近の剪断ラインでは生産性を上げるために、ほとんどのラインがフライングカット方式(Flying Shear)になっています。
 
 このフライングカット式剪断ラインでの技術的重要ポイントは、刃物を鋼板と同じ速度で動かしながら、鋼板の長さを一定の精度に入れて剪断する為の制御装置です。昔は機械的な制御で行われていたために精度が悪かったものが、DDS制御方式が開発されてからは精度が飛躍的に向上し、剪断ラインの技術革新になりました。尚、最近はDDSの各レギュレーターをパソコンで制御する方式も出始めていますが、まだ実績が少なく今後の実用化が期待されます。

2.DDS制御の概要
 これは数値制御(NC)の一種です。メジャリングロール(Measuring Roll) で鋼板上を回転させ、鋼板の移動距離をパルスジェネレーター(Pulse Generator) でパルス信号にして、ディジタルレギュレーター(Digital Regulator) に入力します。
一方、切断すべき板長さを長さ設定器でセットし、この信号もディジタルレギュレーターに入力します。

 メジャリングロールでの長さのカウントと、長さ設定器の設定値が等しくなったときにシャーの刃が作動して切断すれば、設定どおりの長さで切断できるわけですが、刃物を正確に動かすためには刃物の位置を正確に把握して制御する必要があるため、シャーモーターにタコジェネレーターとパルスジェネレーターを連結してレギュレーターに信号を入力して制御しています。
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