カラーチェック(株式会社タセトのホームページより) HOME 技術資料室 技術用語
===========================================
 構造物の破壊進行の早期発見手段としてカラーチェックがあります。専門用語では浸透探傷試験と言い、赤色や蛍光の浸透性のよい検査液を用いて、表面の割れ、ブローホールなどを検出する非破壊検査方法です。金属、非金属を問わず、表面に開口したクラック(きず)であれば、検出できるため広く利用されている方法です。
 設備の構造物やC-フックなどの疲労破壊を早期に発見する方法として使っている例があります。

1..原理
 表面に開口しているクラック(きず)を、容易に目視できるようにするために、毛細管現象および知覚現象を利用し、より拡大した像にして指示模様を検知する方法です。 赤または蛍光の浸透液を毛細管現象でクラック(きず)の中に浸透させた後、表面の浸透液を洗浄液による拭取りまたは水洗などで除去します。残ったクラック(きず)内の浸透液を、白色微粉末の現像剤で吸出し、赤色または蛍光の拡大指示模様を形成させ、これを観察することで、微細なクラック(きず)を検出します。

2.手順
一般的な溶剤除去性染色浸透探傷試験の手順(カラーチェックの探傷手順例)
探傷手順  内  容
前 処 理 洗浄液(FR-Q)等を用いて、表面の油脂、汚れ等を除去し、欠陥部を開口させた後、充分に乾燥させます。
浸透処理 浸透液(FP-S)を塗布します。浸透時間は通常5〜60分間放置して欠陥部に、浸透液を充分に浸透させます。
除去 /
洗浄処理
表面の浸透液を乾いたウエスで除去します。次に、洗浄液(FR-Q)を軽く含ませたウエスできれいに浸透液を除去します。水洗型の場合は、シャワー水にて洗浄します。
現像処理 現像剤(FD-S)は充分攪拌した後、薄く均一に塗布します。現像時間は通常10〜30分です。
観  察 明るい所で検査物表面を観察します。クラック(きず)があれば、白地に赤色の指示模様として現れます。
==========================================
HOME 技術資料室 技術用語 吊具