PLC (Programmable Logic Control)    HOME 技術資料室  技術用語
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 PLC(プログラマブルロジックコントローラ) はアメリカ自動車産業での必要性から開発されたものです。PLC が登場する以前、自動車製造における制御回路、シーケンス回路、連動回路はリレーやタイマーや独立した閉ループ・コントローラを使って構成されていました。そのような装置を毎年のようにあるモデルチェンジの度に変更・修正するのは非常に時間と手間のかかるプロセスでした。というのもリレー回路の配線を変更するのは熟練した技術者でなければ出来なかったからです。

 PLCは、リレー回路の代替装置として開発された制御装置で、工場などの自動機械の制御に使われます。PLCは、従来の自動化システムで使われていた数百・数千のリレーやカムタイマー(メカニカルタイマー)を置き換える安価な代替品として発明されたものです。 PLCひとつで数千のリレーを置き換えるようプログラムすることができます。
 入力側はリミットスイッチ(移動する装置や架台の位置を検出するセンサ)、 センサ、温度計、複雑な位置決めシステムから得られる位置情報などを読み込みます。

 PLCは小型のコンピュータの一種で、中枢には他のコンピュータと同じようにマイクロプロセッサが使われ、ソフトで動作する点も同じですが、PLC の動作の仕方は他のコンピュータとは異なり、リレー回路を原型としています。したがってPLCのプログラムは、リレー回路を記号化したプログラミング言語が使われ、そのプログラムはリレー回路を模した図に変換することが可能であり、その図をラダー図と言います。
 一般的なPLCはソフトウェアとしてラダー論理というものを使いますが、ラダー論理というものはリレー回路を記号化したもので、「ラダー図」という梯子のような図形で表します。電気技術者は回路図の問題を解くようにラダー論理を使い、PLC のプログラムを図面で扱うことができます。この方法が選ばれた理由は安全性を重視するためです。

<プログラミング>
 PLCのプログラムはパーソナルコンピュータ上の特別なアプリケーションで作成し、PLCにダウンロードしますが、単純なものは現場で作ることもできます。ひとつのPLC で数千のリレーを置換するようプログラムすることもできます。
 
 PLC は場合によっては、設定変更や警報表示や定時制御のために人間とやりとりする必要があります。マンマシンインタフェース(HMI;Human Machine Interface)がそのために使われます。単純なシステムではボタンとライトでやりとりする場合や、テキスト表示やグラフィック表示の可能なタッチスクリーンも使われることが多い。最新のPLC ではネットワーク経由で他のシステム(例えば、SCADAシステムやWeb ブラウザが動作しているコンピュータ)とやりとりすることができます。
 なお、三菱製のPLCのことを「シーケンサー」と呼んでいます。基本的にこの業界ではPLCでもシーケンサーでも通用します。
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