磁粉探傷             HOME 技術資料室 技術用語
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 磁粉探傷試験を適用できるのは、磁性体といって磁石により吸引される性質があるものに限定されるので、試験実施にあたってはこの性質があるものか否かを確認する必要があります。

 磁性体は小さな磁石の集まりから構成されていると考えることができ、この小さな磁石は通常は右上図のように、それぞれに勝手な方向を向いていますが、磁場の中に入れてやると右下図のように、同一の向きを向いて並ぶようになり、この磁場の流れを磁束といいます。

 もし試験体の中に磁束の流れを邪魔するようなもの、たとえば割れやブローホールその他種々の欠陥があると、右図のように磁束は欠陥をう回したり空気中に漏洩したりして流れます。

 今、試験体に強磁性体の粉である磁粉を散布すると、磁粉は欠陥部により生じた漏洩磁場により吸着し、欠陥の幅よ り広い幅をもつ磁粉模様が形成されます。
 この磁粉模様を観察することにより欠陥の存在を知ることができます。
Cフックのような鋼材の内部欠陥を調べることもできます。

          
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