熱延鋼板 （赤字部分は2005年のJIS主要改定点） 　　　HOME　技術資料室 　技術用語 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 　連続鋳造で作られたスラブを1000℃値以上に加熱後、熱間圧延機で連続圧延して3〜6mm程度に圧延してコイルに巻き取ったものを熱間圧延コイル（鋼帯）、コイルを剪断した切板を熱延鋼板と言います。 高温で空気中で圧延するため、表面は黒い酸化被膜（スケール）で覆われるため、黒皮とも言います。 酸洗で黒皮を溶解除去したものを酸洗鋼板と言い、通常錆止めの塗油を塗るのでP&O (Pikled & Oiled) と言います。 １．熱間圧延軟鋼板及び鋼帯 　JIS G 3131 一般用及び絞り用の熱間圧延鋼板及び鋼帯に関する規定 記号 用途 引張試験（5号、圧延方向） 曲げ (3号､圧延方向) 化学成分 TS N/mm2 El(%) C Mn P S t<1.6 t<2.0 t<2.5 t<3.2 t<4.0 t≧4 t<3.2 t≧3.2 ％ SPHC 一般用 ≧270 ≧27 ≧29 ≧29 ≧29 ≧31 ≧31 0t 0.5t ≦0.15 ≦0.50 ≦0.050 ≦0.050 SPHD 絞り用 ≧30 ≧32 ≧33 ≧35 ≧37 ≧39 − − ≦0.10 ≦0.50 ≦0.040 ≦0.040 SPHE 深絞り用 ≧31 ≧33 ≧35 ≧37 ≧39 ≧41 − − ≦0.10 ≦0.50 ≦0.030 ≦0.035 SPHF 特殊ｷﾙﾄﾞ ≧37 ≧38 ≧39 ≧39 ≧40 ≧42 ≦0.08 ≦0.50 ≦0.025 ≦0.025 ２．自動車用加工性熱間圧延高張力鋼板及び鋼帯　 JIS G 3134 自動車に使用する加工性の良い熱間圧延高張力鋼板及び鋼帯に関する規定 記号 用途 材質 SI単位 従来単位 TS YS El(%) 曲げ N/mm2 N/mm2 t<2.0 t<2.5 t<3.25 ≦6.0 t<3.25 t≧3.25 SPFH 490 SPFH 50 加工用 ≧490 ≧325 ≧22 ≧23 ≧24 ≧25 0.5t 1t SPFH 540 SPFH 55 ≧540 ≧355 ≧21 ≧22 ≧23 ≧24 1t 1.5t SPFH 590 SPFH 60 ≧590 ≧420 ≧19 ≧20 ≧21 ≧22 1.5t 1.5t SPFH 540Y SPFH 55Y 高加工用 ≧540 ≧295 − ≧24 ≧25 ≧26 1t 1.5t SPFH 590Y SPFH 60Y ≧590 ≧325 − ≧22 ≧23 ≧24 1.5t 1.5t ３．自動車構造用熱間圧延鋼板及び鋼帯 　JIS G 3113 自動車のフレーム、車輪などに用いられるプレス加工性をもつ構造用熱間圧延鋼板及び鋼帯に関する規定 記号 引張試験（厚さ<6mm､5号) 曲げ (3号) 化学成分 SI単位 従来単位 TS (N/mm2) YS (N/mm2) El(%) P&S t<2.0 t<2.5 t<3.15 t<4.0 t<6.3 t<2.0 t≧2.0 ％ SAPH 310 SAPH 32 ≧310 ≧(185) ≧33 ≧34 ≧36 ≧38 ≧40 0t 1t ≦0.040 SAPH 370 SAPH 38 ≧370 ≧225 ≧32 ≧33 ≧35 ≧36 ≧37 0.5t 1t SAPH 400 SAPH 41 ≧400 ≧255 ≧31 ≧32 ≧34 ≧35 ≧36 1t 1t SAPH 440 SAPH 45 ≧440 ≧305 ≧29 ≧30 ≧32 ≧33 ≧34 1t 1.5t ４．一般構造用圧延鋼材 　JIS G 3101 記号 材質 化学成分(%) YS (N/mm2) TS (N/mm2) El (%) 曲げ C Mn P S SS330 ≧205 330-430 ≧26 0.5t − − ≦0.05 ≦0.05 SS400 ≧245 400-510 ≧21 1.5t SS490 ≧285 490-610 ≧19 2t SS540 ≧400 ≧540 ≧16 2t ≦0.3 ≦1.6 ≦0.04 ≦0.04 ５.寸法許容差(mm) 　(1)厚さの許容差（板縁から20mm以上内側の任意の点で測定） 規格 JIS-G3131(一般用） JIS-G3113(自動車） G3193(SS) 製品ｻｲｽﾞ w<1,200 w<1,500 w<1,800 w<1,200 w<1,500 w<1,800 w<1,600 t<1.25 ±0.14 ±0.15 ±0.16 ±0.16 ±0.17 ±0.18 ±0.16 t<1.6 ±0.18 t<2.0 ±0.16 ±0.17 ±0.18 ±0.19 t<2.5 ±0.17 ±0.19 ±0.21 ±0.17 ±0.19 ±0.21 ±0.20 t<3.15 ±0.19 ±0.21 ±0.24 ±0.19 ±0.21 ±0.24 ±0.22 t<4.0 ±0.21 ±0.23 ±0.26 ±0.21 ±0.23 ±0.26 ±0.24 t<5.0 ±0.24 ±0.26 ±0.28 ±0.24 ±0.26 ±0.28 ±0.45 t<6.0 ±0.26 ±0.28 ±0.29 ±0.26 ±0.28 ±0.29 ±0.50 　(2)幅の許容差(mm) 　JIS G 3193 区分 ﾐﾙｴｯｼﾞ ｶｯﾄｴｯｼﾞ 切板の場合 A B C(ｽﾘｯﾄ） 製品ｻｲｽﾞ t<3.15 t<6.0 t<3.15 t<6.0 t<3.15 t<6.0 t<3.15 t<6.0 w<160 ±2 -0+5 -0+2.0 -0+3.0 ±0.3 ±0.5 w<250 ±0.4 w<400 ±5 ±0.5 w<630 -0+20 -0+10 -0+3.0 w<1,000 -0+25 -0+4.0 ― w<1,250 -0+30 w<1,600 -0+35 　(3)長さの許容差(mm) 　JIS G 3193 A B 製品ｻｲｽﾞ t<6.0 t≧6.0 製品ｻｲｽﾞ t<6.0 t≧6.0 L<4,000 -0+20 L<6,300 -0+5 -0+10 L<6,000 -0+30 L≧6,300 -0+5 -0+10 L<8,000 -0+40 ― 6. キャンバー 　JIS G3193 区分 ｷｬﾝﾊﾞｰ（横曲がり) ｼｰﾄ ≦0.2%×L(板長) ｺｲﾙ w<250mm ≦8mm/2,000L w≧250mm ≦5mm/2,000L 7. 平坦度 w<1,250mm w<1,600mm w<2,000mm t<1.6mm ≦18mm ≦20mm ― t<3.15mm ≦16mm ≦18mm ≦20mm t<4.0mm ― ≦16mm ― t<5.0mm ― ≦14mm ― t<8.0mm ― ≦13mm ― ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ HOME　技術資料室　JIS規格　技術用語集