ピットの防水     HOME 技術資料室  技術用語
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 きれいに打たれたコンクリートは水密性が高く、なかなか水を通しにくい材料ですが、全く水を通さないわけではありません。
 特にコンクリートを打設するときは普通、底版と立ち上がりの2回に分けて打ち継がれますが、コンクリートの打ち継ぎ面はもっとも水を通しやすい部分です。(右上写真)
 また、時として、ジャンカといわれるコンクリートが良く混ざっていない部分、粗雑な部分が水を通していきます。(右下写真)

 防水工事には下記のグレードがあり、地下水位やピットの深さを勘案してどの程度まで防水工事を行うかを決める必要があります。水位があまり高くなければ、多少の水漏れを想定して、排水ピットと揚水ポンプを設置しておけば充分な場合もありえます。

<簡易防水タイプ>
 コンクリートの弱点である打ち継ぎ部分を止水板やシーリングで止水し、防水をコンクリート自体に期待する方法です。止水板とシーリングだけですからもっともローコストとなります。
 ただ、この方法はコンクリートの打設精度に大きく左右され、ジャンカやひび割れのない締まったコンクリートを打設すれば、相当長い期間漏水を起こす恐れはありません。しかし、コンクリート打設に大きな経験を必要とし、この経験がある建築会社、施工者は極めて少ないのが実態です。
 いずれ漏水する。と考える必要のある防水方法です。

<中グレード防水>
 上の簡易防水に加えてコンクリートの外部側に防水工事を行う方法で、もっともポピュラーに行われている方法です。コンクリートの打設精度が悪くても、防水でカバー出来るため、比較的長く漏水を防ぐことが出来ます。

<完全防水タイプ>
 数十年程度は漏水の心配をすることなく安心して使える防水対策としては、二重壁と湧水ピットを併用した下図のような形で行います。費用もスペースも余分に必要な反面、仮にコンクリート面で漏水が発生しても、水が溜まることはありません。


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