潤滑鋼板         HOME 技術資料室  技術用語
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 従来、プレス後の部品を塗装する場合、事前にプレス油を洗い落とさなければ塗装がはじけてしまうため、洗浄剤としてフロンとかトリクロロエタンなどの有機溶剤が使用されていました。今後は地球環境保護の観点からこれらの有機溶剤が使用できなくなるため、何らかの対策が必要となりました。


 この潤滑鋼板はプレス油を使わなくてもプレス加工ができ、しかもプレス後直接塗装できることが特徴です。 電機亜鉛メッキおよび溶融亜鉛メッキ鋼板などの原版に対してメニューが揃っています。


 ただし、鋼板が非常に滑りやすいため、切板を積載した後に横滑りして崩れたり、コイルの巻きが飛び出したり、つぶれたりの危険がありますので、下記のような注意が必要です。
1) 切板・コイルとも結束バンドの方向(切板のLおよびC方向、コイルの外周および径方向)および本数を増やす
2) コイルは平置きのみとして2段積みをしない
3) コイルをCフックで吊る場合はコイルが滑り落ちぬよう注意する
4) コイルを巻き取る場合はバックテンションが取りにくいため巻取張力が十分とれず、巻くずれやコイルつぶれの危険がある
5) 切板は山崩れの予防として積載高さを低くする
6) 切板の切断長さの測定にメジャリングロールを使用している場合は、滑って正しい長さを得られない場合がある
などの注意が必要です。

潤滑皮膜の厚みに下記の2種類があります。
記号 種類 膜厚 特徴
CFL 薄膜型 1μm 耐かじり、溶接性、通電性
CJL 厚膜型 3μm 深絞り加工、耐食性

      (主な用途例)
    
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