水素-窒素混合ガスの爆発限界      HOME 技術資料室 技術用語
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 連続亜鉛めっきラインCGL や ボックス焼鈍炉BAF、連続焼鈍処理設備CAPL など、薄板を焼鈍・加熱する工業炉では、鋼板が高温で酸化されないよう還元性雰囲気の中で加熱しますが、その場合の雰囲気ガスとして一般的に使用されているのが水素 H2 と窒素 N2 の混合ガスです。

 このうち窒素 N2 は安定したガスですが、水素 H2 は空気(酸素 O2)と混合すると爆発する危険があり、注意が必要です。
爆発の危険性は水素 H2 と空気(酸素O2)の混合割合で決まりますが、下図に示す赤枠内の範囲が危険ゾーンです。

 操業中は空気が炉内に入らぬよう、炉の気密性を常に保っておく必要がありますが、修繕時などに炉蓋を開けた場合は、炉内に空気が充満した状態になるので、再スタート時は下図青線のように H2 が 5% 以下の雰囲気ガスで炉内の空気を置換(パージ)する必要があります。(下図青線)

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