溶融アルミめっき鋼板 JIS G 3314      HOME 技術資料室  技術用語
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 冷延鋼板にアルミニウムとシリコンの合金を溶融めっきしたもので、耐熱性と熱反射性などが特徴です。自動車のマフラーやトースター、ガスレンジなど燃焼機器のように比較的高温に曝される部位に使用されています。
日本での溶融アルミメッキ鋼板としては、新日鉄の「アルシート」と日新製鋼の「アルスター」の2種類があります。

1.製造法
 下図のように、溶融亜鉛メッキと同じ設備内容で、めっき槽がアルミになっています。
2.耐食性
3.用途例
自動車 マフラー、コンバーター、リアクター、インシュレーター、マニフォールドカバー
燃焼機器 焼却炉、乾燥炉、ボイラー、湯沸し器、風呂釜、ガステーブル、トースター、オーブン、石油ストーブ、こたつ反射板
農機具 マフラー、遮熱板
器具 卵焼器、魚焼器、
その他 スチール告板、パレット、缶材

4.JIS規格
1)種類と記号及び機械的性質
記号 用途 Al付着量記号 El(%) 曲げ
180°
t<0.6 t<1.0 t≧1.0
SA1C 一般耐熱用 40,60,80,100 4t
SA1D 絞り耐熱用 ≧30 ≧32 ≧34 1t
SA1E 深絞り耐熱用 ≧34 ≧36 ≧38 1t
SA2C 一般耐候用 200 4t

2)アルミニウム最小付着量(g/m2)
アルミニウム付着量記号 40 60 80 100 200
両面3点平均での最小付着量 40 60 80 100 200

3)標準板厚(mm)
 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.3


4)厚さの許容差(mm)
測定箇所は側縁から50mm以上内側の任意の点

種類 SA1C,SA1D,SA1E SA2C
 製品サイズ w<1,000 w<1,250 w<1,000 w<1,250
0.4≦t<0.6 ±0.07 ±0.07 ±0.09 ±0.09
t<1.0 ±0.10 ±0.11 ±0.12 ±0.13
t<1.6 ±0.13 ±0.14 ±0.15 ±0.16
t<2.3 ±0.17 ±0.18 ±0.19 ±0.20
t≧2.3 ±0.21 ±0.22 ±0.23 ±0.24

5)板幅・長さの許容差(mm)
板幅許容差 長さ許容差
-0〜+10 -0〜+15

6)質量の計算方法
アルミ付着量記号 単位 40 60 80 100 200
質量の計算に用いるメッキ厚さ mm 0.022 0.033 0.044 0.056 0.111
質量の計算に用いるアルミ付着量 g/m2 60 90 120 150 300

7)特殊アルシート(新日鉄の商品)
種類 性質 記号 付着量
1種 高耐熱性 NSA1E-H 40, 60, 80, 100, 120
高温・高強度性 NSA1E-HS
高温・耐変色性 NSAID-P
高耐食・深絞り性 NSAID-C
2種 耐候性 NSA2C 200
耐候・高加工性 NSA2C-F
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